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小児科医と内科医の違いの一番大きなところはどんなところでしょう?子どもは小さい大人みたいなもんだから内科医が診察してもいいんじゃないの?と思われがちです。 子どもが大人と違うところの一番は、自分で悪いところを言えないことです。 小児科医は、悪いところはお母さんかお父さんから教えてもらうか、あるいは自分の診察で見つけていかないといけません。 なので小児科医は若い頃から子どもの診察に磨きをかけてきているはずなんです。 ところが子どもはなかなかおとなしく体を見せてくれるわけではありません。 ます、1歳前後までの子どもには”人見知り”という特性があります。 一番頼れる、親しい人(お母さん)以外の人と目を合わせると、危険を察知して泣くことです。 医院では予防接種などの痛みを伴う処置をします。 口の中に棒(舌圧子)を入れられて、オェーと吐き気を催すようなこともされます。 そういうことがわかっている子どもは、恐怖心で泣いてしまいます。 子どもは泣いてしまうと、心拍数が上がります、呼吸音が聴診器で聞こえにくくなります、お腹に力が入って固くなってしまってお腹の中の様子がわかりにくくなります、触って痛いところが見つけにくくなります、など診察をして悪いところを見つけなくてはならない小児科医にとっては大きな痛手です。 心拍数は発熱の時の重症度と直結していますし、呼吸音が聞こえにくいと喘息や肺炎を見逃してしまいます。 これは、悪いところを見つけてもらえない子どもにとっても危険なことです。 ですので、診察の時に泣かさないように配慮するのはとても大事なことです。 当院での配慮として、まず医者のところに座る前に子どもの服がすぐに脱げるようにしておく。医者の前で股のホックを外すとそれだけで子どもはびっくりして泣くことがあります。 子どもは顔をお母さんの胸に埋めて抱かれたままの姿勢で診察をする。当院ではそのため背中から聴診器を当てることが多いです。聴診器を当てられるだけでも子どもは怖がって泣くことがありますが、そもそも聴診器は痛くないので聴診器が見えないと恐怖感は減り、泣いている子どもも泣き止むことがよくあります。 舌圧子はなるべく使わない。自分でお口を開いてもらうようにします。 治療や経過と結びつかないような無駄な検査はなるべくしない。 近頃は迅速検査(インフルエンザ、アデノ、RSなど)の種類が増え、アデノとインフルエンザと溶連菌を同時にする、などという開業医が増えているようです。 しかしそれぞれの感染症にはそれなりの特徴があり、問診や診察である程度は目星をつけることができます。 診断に必ず検査が必要なわけではありません。 また、原因ウイルスがわかっても治療と結びつかないことがよくあります。 こういう検査は無駄な検査になり、される子どもはいい迷惑です。 検査をすると子どもは痛い思い、嫌な思いをするので、泣きますし、次に来院した時もそれを覚えていて泣くことがあります。 検査をする医者は自分の首を絞めているようなものですし、子どもも状態がわかってもらえず危険な目にあうことになってしまいます。
2021-03-17 12:07:06
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