浜田小児科内科クリニック|尼崎市南塚口町の小児科・内科・アレルギー科

解熱剤

解熱剤は文字通り熱を下げる薬ですが、当院では熱が高ければ使いましょうという指導はしていません。熱を下げても病気は治るわけでもなく、脳を含めた人間の臓器が熱で障害を受けることもありません。解熱剤は鎮痛剤でもあります。熱が高くなくとも風邪の時は寒気がしたり節々が痛くなったりしてよく眠れません。寝ないと体力は消耗して風邪が長引くかこじらせます。そういう時に解熱剤を使えばいいでしょう。ぐったりしているから解熱剤を使って元気にしたという話をよく聞きます。体にとってはいい迷惑です。ぐったりすることで体力を温存しているのです。薬を使って体力を消耗するように仕向けてしまっているのです。水分が取れないくらいに消耗すると、特に熱がある時には脱水に注意が必要です。水分を取る元気もないときには解熱剤を使ってもいいでしょう。ただ、熱の時には水分はなかなか取れないものです。水分が取れなくても良いように、人間の体は働いてくれています。尿や汗を減らして水分を保持するようなホルモンが出るのです。熱の時に尿の色が濃くなったら脱水だと考えるのは早とちりです。

風邪のウイルスに感染したネズミを使った実験で、解熱剤を投与されたネズミとされなかったネズミを比べると投与された方に死んでしまうネズミが多かったそうです。細胞の実験でも解熱剤はウイルスの増殖を促すという結果があります。人体ではまだ解明されていませんが、解熱剤が体に良いとは考えられません。使いすぎに注意しましょう。