浜田小児科内科クリニック|尼崎市南塚口町の小児科・内科・アレルギー科

細菌の話(その1)

人間はさまざまな器官を使って細菌やウイルスに対する防御をしています。

首から上を見ても皮膚やまつ毛やまぶたや鼻毛や鼻の形や唇や唾などすべて感染防御に関与しています。人間の器官だけでなく鼻や喉や大腸など外界に近い部分、さらされている部分には細菌も感染防御の一端を担っています。
この細菌のことを正常細菌叢(そう)と言います。

細菌も生物ですから生物を住まわすことでお互い共生関係にあるというわけです。魚を食べるイソギンチャクが魚を住まわせているのとよく似ています。細菌が絨毯のように鼻の粘膜(鼻の内側のこと)や大腸の表面に敷き詰められています。そうすることで他の細菌の侵入を抑制しているのです。他の細菌の中には病原性を持ったものもありますので、細菌が病気を防いでくれているのです。感染防御以外にもこれらの細菌は人間のために役立つことをしています。

ところが薬を服用したり風邪などのように体調を崩すことがあるとこれらの細菌叢にも異常を来すことがあります。